悪性腹膜中皮腫と沼(ん?)

今日も雨ですね。
頭の中で八代亜紀さまが「雨、雨、降れ、降れ」と脳内で歌唱してくださっています。
前回の投稿で、がんとわかってから好きなものを食べるようになったと綴りましが、そのほかに「好きなことをする」もあります。(がんと食事とミネラルウォーター)
これはきっと同様の方たくさんいらっしゃるのでは♡
初めの目的は、
病気について不安なり考えてしまう時間を減らしたい、でした。
楽しいことをしている時だけ、「余命宣告された期間中の私」をすこーんと忘れて楽しめるメリットに気がついたのです。
まぁ、私の場合の「スキ」は
とことん「沼」にはまるタイプでして、端からすると「度を越したスキ」で、「ヲタク」などの称号を拝受する程、ちょうど良い塩梅の「スキ」にならないのが少々ナンではございますが…
今この文章を打っているだけで、
アニメの「ユリ熊嵐」の「本物のスキ」「約束のキス」「あの森で待っている」「承認を」、などなどの台詞をこうやって綴らずにいられない脳内の「沼」たちです。(幾原邦彦監督作品:ユリ熊嵐)
まぁこの「沼」に関しては、夫とアニメやゲームの趣味が合ったから、という結婚の理由の一つになった気質ですので、家族がよしとしているのでOKでしょう。
アニメといえば、あの頃のテレ東は
勢いがすごく、エヴァンゲリオンが当時平日18:30から放送されていたという感動!
エヴァ沼にずぽんとハマり、
最初の映画は夫と二回観ており、序破Qの頃には上の子供もエヴァ沼にやってきて数年経っておりましたので、
下の子などは気の毒に…宇宙最速先行を観たいがため家に一人置いていかれない年齢という理由一択で巻き込まれ、四人で映画館に行きました。
幾原監督の「革命少女ウテナ」が
大好きで繰り返し再生しておりました。セーラームーンも初回から見ておりましたよ(^^)
あぁ、激しく横道にまっしぐらですね。話を戻します。
趣味がある、これは好きなことに
没頭する時間ができる事。
気分を変える、今見ている視点が切り替わる、これら利点がありますね。
私にはさらにもう一つ、
「沼」気質故「スキ」が深く、推しがいると必ず出てくる「遠征問題」、これもがんと言われたからこそ「主婦だから、子供をおいて等」のハードルがいきなり低くなり易々乗り越えてしまえました。
結果「母不在子供逞し」
そう私は病気で不在にもなるけれど、「沼」で不在にもなるのだよ、と言葉で伝えなくてもわかる、そんなメリットに気がつきました。
子供の側にいたい、私のために子供といたい、
この真意は、
本当に余命が2年なのなら、母不在でも子供が生きていく逞しさを育ててあげなくてはいけません。だからそれをなんとか伝えたかった。
好きな事がある人生は、嫌なことを一度棚上げにし忘れる時間を持てる事でもある。それを私が実行し、楽しく熱く趣味を語る。
これから先の人生を、教訓めいた言葉を子供に残すより、困難があっても楽しみを見つける事ができるんだよ、という姿を見て欲しかった。
泣き暮らしPCに向かった母、
二度入院し痩せてしまった母、もしその後も家に籠り子供だけを心配し余命を心でカウントダウンしていたとしたら、
もしかしたら子供の目には、病に対する恐怖心や、打ち勝てない心、といった負の面しか映らなかったかもしれません。
でもね、痩せた母がその後
食いしん坊になり、おいおい少しは落とせ?ってくらいプルプルになり、好きな推しを熱く語る姿は、多分、きっと多分だけど、安心してくれたんじゃないかな?
そして私も楽しいしい相乗効果。
退院後、子供たち各々「沼」の種類が違うから、いろんな沼に一緒に出かけて楽しみました。
私の思う「子供のため」は、
生きていく選択肢がある、これを伝えたかった。
安定でなくていい、安心できる場所を見つける事、それがあれば人はきっと苦痛も困難もなんとか乗り越える力が出るはず、そう信じているから。
その結果、上の子は「沼」の高みを目指すべく家を出て今、活き活きと課題に取り組んでいます。(沼の高み…自分で書いていておいて痺れております)
離れたことは本当に寂しかった
けれど、でもねあの子は私の病名も余命も知っています。それでも自分の道を進む、そう一人で決め一人で暮らす道を選びました。
私の「思い」が伝わったのかな?と嬉しいのも本音です。
人生何が起きるかわからない、ならば誰かを気にせず自分勝手を貫き楽しんで生きてほしい。
度々連絡をくれるのは、
やっぱり私の体を心配してくれているってこともわかっています。普通の母でなくてごめんよ、と思いつつあの子の優しさに心が暖かくなります。
でもね、そうやって正々堂々と好きなことを突き詰めたらいいんです。
人生に「絶対」はないですから。
by中皮腫患者mochi
-
前の記事
がんと食事とミネラルウォーター 2020.06.29
-
次の記事
中皮腫と沼とまぁいっか(笑) 2020.07.02