言わなくちゃ、スキと愛とありがとう

家でのんびり過ごして
おりますが、忘れていたこの蒸し暑さ、日本の夏ですねー。
子供①は自炊をする楽しさに目覚めたようで、賞味期限やひとり暮らしだと食パンも余らせちゃうなど、今まで話題に登らなかった話ができて新鮮です。オムライスに牛乳を入れるそうですが、使う量は少ないので、意識して飲まないと賞味期限迫るんだ、と申しておりました。
ふふー。なんか可愛いです、
近いスーパーまで徒歩40分、買い忘れのないように、食材を無駄にしないように、そんな事を考えながら向かうそう。買い物している姿を想像しては、凄いなー、えらいなー、なんだか可愛らしくてワクワクしちゃいます。
昨日は、伊丹十三監督の映画たんぽぽに出てくる「たんぽぽオムライス」を作った動画を送ってくれました。あの、チキンライスの上でオムレツにナイフを入れ開く「あれ」です。
私が作るより全然綺麗で美味しそうにできていて、凝り性の子供①らしい、納得のいく仕上がりまで何度も作っただろう「こだわり」を感じさせる素敵な仕上がりでした。
子供②は自分で決めたタスクに
沿って今日も勉強をしております。私たちの子供よね??と思うくらい真剣に取り組んでいる様子に、何もしてあげられないけれど、たくさん応援しているよ、とひっそりパワーを送っています。
そんな様子に夫の「料理欲」がくすぐられているのでしょうか(笑)
子供②がハンバーガーが食べたいそうで、あれこれ考えているようです。さっき冷蔵庫を開けたら、何やら美味しそうな食材が鎮座していました。これも親心ですね、夫のそんな優しさにも、これまた癒される休日です。
家族の誰か一人でも
欠けるのは寂しい、それは「リビング」から欠けるのも同じ事なのかな?そう思っていました。寂しい、この気持ちはずっと心にあり続けるのかと。
しかし実際、子供①がリビング、いやマンションから旅立ってみてわかった事は、「欠けていない」でした。
デジタルの発展のおかげでそう思うのか、それとも心が繋がっていると感じるからそうなのか、それはまだ私にはわかりません。なんせ「子離れ」初心者なものでして。
ただわかった事は、子供が自分の世界を築き未来に目を向け頑張っている姿は、親バカですが、尊く美しくて、キラキラした感情が私の心に芽生えました。
やはり感謝しかありません。
至らない親である私の元に生まれてきてくれて、愛してくれた子供たち、そして病気とわかり家庭の空気が一変した「重さ」を共に乗り越え、今なおさりげない優しさを差し出してくれる子供たち。
私の宝物です。ありがとう、この言葉しかありません。
夫へもそう、家族の一人が大病をする、これは共に暮らす家族の考え方や人生を変えてしまう破壊力があります。
失うかもしれない怖さ、
自分だけは病気になってはいけないという使命感、支えるという命題を、告知という日を境に人生の目標に掲げる事になってしまった夫。
巻き込まれざるを得なかった「やんごとなき事情」です。
私は自分に迫る「死」について恐怖と絶望にくれ、ともすれば叫び出してしまいそうな自我の崩壊の危機から逃げるのに必死だった。
落ち着け、自分、そう言い聞かせ、冷静になるんだ、と。あの時の私は「自分」と「子供たち」について考えることで手一杯で、夫の気持ちまで配慮できなかった。
夫は私を支える事を優先に
考え心を砕いてくれていた、常に「私を一番に」。
でもそんな優しい人だから、きっと私を失う可能性に彼だって衝撃を受け、きっと痛みを負っていただろう。そしてあの時夫に寄り添ってくれる人はいなかった。
私は自分で精一杯、私の両親もパニックになっていた、そして誰にも言ってはいけないと母から言われ、子供のメンタルも気にしなければならず…
振り返るとごめんね、パパも辛かったよねって。
本当は誰かに話を
聞いて欲しかったかもしれない、会社帰りに誰かと飲んで気晴らしをして態勢を整えたかった夜もあったかもしれない。それをしないどころか、出張を一切入れず、残業を控え、私のそばにいていくれた。
自分の身に起きた事の処理に精一杯だった時、
夫と子供たちは「重さ」を感じ、不安に思いながら一緒に生活をしていたのだろう。我慢や不安や「死という概念」を与えてしまったのではないか、そう思うと申し訳なくなってしまう。
愛している
大切だ
ありがとう
照れずに正直に伝えなきゃ
言える時に言っておかないと
大切な人たちなんだ
by中皮腫患者mochi
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