告知から10回目の春がやってくる

昨日も今日も春のような陽気
なにやらほくほくご機嫌になってくる。
花粉も元気に飛び回っているが、花たちも誇らしげにポンポン綺麗な姿を惜しみなく披露し、もう本当に春がそこまでやってきた気配しかないのは幸せだ。
2012年の私は、
悪性腹膜中皮腫とういう希少がんと言われ、その足でPETの予約をれ会計を終えたのは19時過ぎだった。
ひとり薄暗い病院のロビーを出た外は、満開の桜と大雨だった。雨に混じり花びらも散るのが目に入る。
綺麗な桜が辛かった。
世界は未来にひらけていて、でも私はいきなり世界から遮断され、すがる思いで母に電話でがんである事を告げた。
わからないけど、包んで欲しかった、嘘でもいいから大丈夫と背中をさすってもらいたかった。
母から出た言葉は「私の老後がなくなったのね」という衝撃ね。
春は感情が粟立つんだよ。
お子の節目でもあるから、お子の心もフォローしてあげたいし、私も共に一学年進級する季節でもあるからね。
両親と絶縁を決めたのも春、絶縁を決めるきっかけも父の誕生日である春。
このまま春を迎え10年目に進級できるかな。まぁそれはわからないから仮定のお話ね。
昨年の春、まだ心は複雑だった
意地でも楽しんでやるって躍起だった私もいた。
今年の春はどうだろう、もっとフランクに楽しめるといいね。
河津桜を見たよ。やはりピンクが濃くて可愛い♡うん、めっちゃラブリー♪
そうだよ、過去は変わらん、どー捏ね繰り返し考え直したところで、がんは消えない、親は変わらない。
ならば無駄なものに時間を割くのは勿体ないよなー、と思いながら綺麗な桜をバシバシカメラに納めてみた。
可愛い、綺麗、楽しい、うめー、
そう思える時は楽しみ尽くさねば私よ。と改めて喝を入れた桜の可愛らしさだった。うっかりしてたらソメイヨシノがやってくるね♪
by中皮腫患者mochi
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