私のスペオキ、永遠の0番

私のスペオキ、永遠の0番

スペシャルデイは突然に

昨日は夫と子ども①と3人で、シャレ乙バルで軽くお酒を嗜んで帰ってきました。そろそろ後期の授業のため、また自炊生活に戻るのでね。

2012年の私には、子どもと一緒にお酒を飲み、笑顔で語り合う未来が来るとは本当に思っていませんでした。

そりゃね、がん患者と知る前は人並みに「お酒を飲みたい」「結婚するまで見届けたい」「もしお孫ちゃんが抱っこできたら嬉しいな」という、未来のワクワクを密かに胸に秘めてはおりましたよ♪

しかし、自分が悪性腹膜中皮腫という

希少がんと知った以降、「未来や将来」という「期待・希望・夢・目標」は一切捨て去りました

目標は立てない未来を夢見ない、常に今現在のみに関心を持ち、その日々を積み重ねる、これを心に決めて生きるよう努めてきました

私はきっと臆病なんだと思います。

夢や目標を立てて叶わなかったら…、未来への絶望も命の有限の怖さも、全部2012年に嫌と言うほど知りましたから、これ以上絶望も切望も残酷な現実も、お腹いっぱいなので要らないです(笑)。

今日を精一杯生きる、

それを積み重ねて行く事

これが私の目標です。朝起きた日に心で唱える目標、これならできるのでね。

心に負荷がかからないよう、自分の心がリラックスできる程度の夢を見る、これが一番私の性に合っているのです。

そうやって「今日」を重ねたら、昨日は「子供とお酒を嗜む」という「ウルトラスペシャルな今日」が訪れましたよ。

笑顔でお洒落なお酒で乾杯をし、

綺麗で美味しいご飯をシェアして、たわいもない事を話して笑う、という、本当に何気ない今日、ありえない今日、泣けるほど嬉しい今日、

私にこんな日が来るとは思わなかった今日

飄々と、それでいて芯の強い、ちゃんと断ることのできる強さしなやかさを身につけ、穏やかにグラスを傾けている子ども①。

君が生まれた日を思い出しちゃったじゃん

小さな小さなおててで、

ギュッと私の人差し指を離さなかった無かった君。昔から手先が器用で、それでいてうっかりさんで、物静かな君。

思い出すよ、寒稽古。小さいのに頑張って朝早く起きてさ、二人で真っ暗な一月の早朝を、凍った路面に気をつけながら毎朝通ったよね。

幼稚園で、意地悪されても「同じことはしない」と、耐えていた君。幼稚園に通えなくなった時があったね。行かなくていいよって、そうしたら幼稚園の先生が電話をくれて、誰もいなくなった園庭で毎日遊んでくれたよね。

強くなりたい、そう言って武道を習い始め、幼稚園に再び登園する様になった姿は本当に尊かった。優しいって、強さなんだなと教わったんだよ君に。

私の病気のことを知った日は、

きっと君にとっても絶望の日だったんじゃないかな。今でこそ笑って話せるけれど、あの時はそんな状況じゃなかったもんね。

私はね、本当に君たちの事が気がかりなの(あ、言っちゃった)。

でも二人とも自分で決めて生きる人に育ってくれて、君たちの優しい強さに、ありがとう、この言葉以外出てこないんだよ。

昨日ね、グラスを傾ける横顔を見て

思ったんだ。

帽子を被せた記憶、マフラーを巻いた記憶、この方があったかいねって、手袋を外して手を繋いで歩いた記憶、何もかもが輝いて宝物でさ。

そんでもって、今もなお私の宝物なんだよ君たちはさ。私の中のスペオキ、永遠の0番なんだ、君たちは。ツインボーカル設定ね、二人ともがセンター0番の存在なんだよなぁ。

  • スペオキとはジャニー喜多川氏のスペシャルお気に入りの略
  • 0番とは、センターのこと。その左右を1番、2番、さらにその横が3番、4番と続く
  • ジャニー喜多川さんがSexy Zoneの佐藤勝利さんを「永遠の0番」つまり永遠のセンターと呼んだ事。
  • というジャニーズ用語です( ´∀`)

いいよね、ふんわり訪れる幸せ

期せずしてって、てのが嬉しいじゃないか、とね。

お母さんは君たちの笑顔の為に頑張るよ(具体的に何を頑張るかは無いのだが)。

いいね、話し合えるって

嬉しいよね、顔を見れるって

特別はいらない

君たちが笑顔ならさ

by 中皮腫患者mochi