私のスペオキ、永遠の0番
- 2020.09.20
- がんと向き合う
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スペシャルデイは突然に
昨日は夫と子ども①と3人で、シャレ乙バルで軽くお酒を嗜んで帰ってきました。そろそろ後期の授業のため、また自炊生活に戻るのでね。
2012年の私には、子どもと一緒にお酒を飲み、笑顔で語り合う未来が来るとは本当に思っていませんでした。
そりゃね、がん患者と知る前は人並みに「お酒を飲みたい」「結婚するまで見届けたい」「もしお孫ちゃんが抱っこできたら嬉しいな」という、未来のワクワクを密かに胸に秘めてはおりましたよ♪
しかし、自分が悪性腹膜中皮腫という
希少がんと知った以降、「未来や将来」という「期待・希望・夢・目標」は一切捨て去りました。
目標は立てない、未来を夢見ない、常に今現在のみに関心を持ち、その日々を積み重ねる、これを心に決めて生きるよう努めてきました。
私はきっと臆病なんだと思います。
夢や目標を立てて叶わなかったら…、未来への絶望も命の有限の怖さも、全部2012年に嫌と言うほど知りましたから、これ以上絶望も切望も残酷な現実も、お腹いっぱいなので要らないです(笑)。
今日を精一杯生きる、
それを積み重ねて行く事。
これが私の目標です。朝起きた日に心で唱える目標、これならできるのでね。
心に負荷がかからないよう、自分の心がリラックスできる程度の夢を見る、これが一番私の性に合っているのです。
そうやって「今日」を重ねたら、昨日は「子供とお酒を嗜む」という「ウルトラスペシャルな今日」が訪れましたよ。
笑顔でお洒落なお酒で乾杯をし、
綺麗で美味しいご飯をシェアして、たわいもない事を話して笑う、という、本当に何気ない今日、ありえない今日、泣けるほど嬉しい今日、
私にこんな日が来るとは思わなかった今日
飄々と、それでいて芯の強い、ちゃんと断ることのできる強さとしなやかさを身につけ、穏やかにグラスを傾けている子ども①。
君が生まれた日を思い出しちゃったじゃん。
小さな小さなおててで、
ギュッと私の人差し指を離さなかった無かった君。昔から手先が器用で、それでいてうっかりさんで、物静かな君。
思い出すよ、寒稽古。小さいのに頑張って朝早く起きてさ、二人で真っ暗な一月の早朝を、凍った路面に気をつけながら毎朝通ったよね。
幼稚園で、意地悪されても「同じことはしない」と、耐えていた君。幼稚園に通えなくなった時があったね。行かなくていいよって、そうしたら幼稚園の先生が電話をくれて、誰もいなくなった園庭で毎日遊んでくれたよね。
強くなりたい、そう言って武道を習い始め、幼稚園に再び登園する様になった姿は本当に尊かった。優しいって、強さなんだなと教わったんだよ君に。
私の病気のことを知った日は、
きっと君にとっても絶望の日だったんじゃないかな。今でこそ笑って話せるけれど、あの時はそんな状況じゃなかったもんね。
私はね、本当に君たちの事が気がかりなの(あ、言っちゃった)。
でも二人とも自分で決めて生きる人に育ってくれて、君たちの優しい強さに、ありがとう、この言葉以外出てこないんだよ。
昨日ね、グラスを傾ける横顔を見て
思ったんだ。
帽子を被せた記憶、マフラーを巻いた記憶、この方があったかいねって、手袋を外して手を繋いで歩いた記憶、何もかもが輝いて宝物でさ。
そんでもって、今もなお私の宝物なんだよ君たちはさ。私の中のスペオキ、永遠の0番なんだ、君たちは。ツインボーカル設定ね、二人ともがセンター0番の存在なんだよなぁ。
- スペオキとはジャニー喜多川氏のスペシャルお気に入りの略
- 0番とは、センターのこと。その左右を1番、2番、さらにその横が3番、4番と続く
- ジャニー喜多川さんがSexy Zoneの佐藤勝利さんを「永遠の0番」つまり永遠のセンターと呼んだ事。
- というジャニーズ用語です( ´∀`)
いいよね、ふんわり訪れる幸せ
期せずしてって、てのが嬉しいじゃないか、とね。
お母さんは君たちの笑顔の為に頑張るよ(具体的に何を頑張るかは無いのだが)。
いいね、話し合えるって
嬉しいよね、顔を見れるって
特別はいらない
君たちが笑顔ならさ
by 中皮腫患者mochi
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