ある日私はがん患者となった #3

ある日私はがん患者となった #3
目次

1】がんと知った心の痛みと絶望

まさか私が?しかも希少がん?!

凄まじい衝撃が私を襲い感情が追いつかない

2012年4月12日に悪性腹膜中皮腫という希少がんに罹患した事を知った私。

感情が追いつかぬまま4日後にはPET検査、1週間後に自分には縁遠いと思っていたがん拠点病院2箇所の紹介状を受け取る

直視せざるを得ない現実に向き合う事となる。

がん告知以降、激しく気持ちが奈落へむかう

感情の地獄の始まりはここからだった

紹介状を握りしめ家に帰ってからが、本当の地獄の始まり。

経験したことのない恐怖が目が覚めて起きてる間、絶えず襲い、気をしっかり持っていなければ叫び出しそうな怖さと絶望、勝手に流れ続ける涙。

人間こんなに泣き暮らすせるんだと知る事がまた悲しさを深くし、起きてる間中、恐怖と絶望に支配され気が狂いそうだった。

なんで私なの?!感情が揺さぶられ続ける

自分が今後どうなって死へ向かっていくのか、最初は最悪な情報ばかりが目に飛び込んだ。

どんなふうに弱っていき死を迎えるのか、そればかりを虚な心で検索し続けた。

2】恐怖と絶望以外の感情がなくなる

腫瘍が育つ恐怖から食事ができなくなる

食事することで、がん細胞も成長するかもしれない恐怖からミネラルウォーター以外口することが出来なくなる。そもそも空腹を感じず、食欲が湧かなかった。

外に出る気持ちなど一欠片も湧かず

私以外の全て人が健康なんだと思え、人とすれ違うこと、人を見かけることが怖く、家の中だけが私の安全地帯であり、外出など恐怖でしかなく引き篭もった。

寿命と最期についてしか考えられない日々

痛み苦しむのだろうか、せん妄で思わぬことを口走るのだろうか。

来年生きてるのか?私。死がいきなり身近なものになってしまい、死にたくなくなるほどの絶望に包まれ、生きたいのかさえ不透明になっていく。

毎日希望のない検索を繰り返す

勝手に流れ続ける涙でパンパンの両眼、家族の全てが「これが見納めかもしれない」という苦しみしかなかった。

それほどに悪性腹膜中皮腫という希少がんは私の人生そのものを木っ端微塵に吹き飛ばすほどの威力をもって生きる気力を奪っていった。

3】死の恐怖から逃げたくて死にたくなる

こんな感情を持ったのは初めてだった

生きられないという事は、母親である私も仕事も老後もなくなると言われたようなものだった。

絶望と恐怖から逃れたくて、楽になりたくて、生きたいのか死にたいのか、私がわからなくなった。

健康な人にがんと知られたくない気持ち

今までお付き合いしてきた子供の母親たちは、寿命なんて気にせず生きている、そうだ、ほんの少し前の私と同じだ。

気の毒に、かわいそう、そう思われたくないから病気を隠したい。もう一生家族以外の人との関わりを断ちたいと思った。

孤独になりたいと本気で望んでいた2012年の春。

4】恐怖への耐性をつける期間だった

生存率が恐怖と絶望の全てだった

今思うと、告知がショックだったというよりも、

生存率があまりにも希望の持てない希少がんだと言う事の衝撃が大きすぎて、これ以上最悪な事を心の準備のない状態で知ることが恐怖だったのだ。

中皮腫 腹膜中皮腫 余命 予後 でワード検索

だから、ひとつめの病院の初診日までの2週間強、引きこもり初診で言われる可能性である「助からない」という言葉に対して、

耐性をつけるかのように、あえて自分の心を傷つける情報を知るため、

涙をふきもせず流しっぱなしでPCに向い検索し続けた。

腹膜中皮腫に関する情報が少なすぎ

2012年は中皮腫の闘病ブログを開設している方は少なく、開設していても更新されていない、もしくはご家族が代筆し幕を閉じているものが多かった。そして胸膜ばかりで、腹膜の若い女性のブログは更新が永らく止まっていた。

頑張っても報われない現実を知る作業

考えても希望が持てず、疲れ果てて、泣き疲れて、それでも検索して知るのは、頑張っても報われない事があるという事実。

5】底についたら浮上する以外ない

やっと腹を括る気になれたのだろう

泣き暮らす生活の中、今度は別の検索を始める様になった。

死の確率で検索をし尽くした

そして苦痛と苦悩の中で暮らす事自体を辛く感じてきた。せっかく自覚症状のない時期に発見してもらったんだから奇跡だってあるのでは?

そう、視線が少し上がった気がした。

希少がん 奇跡 末期癌 存命 検索ワードに変化

検索の方向が変わり、可能性について、がんの種類を問わず、余命を超えて生きている人が実在することを確認する作業へと変化した。

可能性がゼロだと言い切られたわけではない、そう思う様になった。世の中には奇跡があるではないか。

呼吸が少し楽になった気分だ。

6】乗り越えるしかない事もある

希少がんとなって知った事

なってしまったものは仕方がない

そんな開き直りも必要なんだなって事。そして辛い時は無理に飲み込まなくていいと言う事。

いいじゃん、落ち込むだけ落ち込んでも。がんと言われたら恐怖は襲うし死が身近になる怖さを突きつけられる。すんなり笑顔で受け入れるなんて無理で当たり前だ。

辛い時は自分を甘やかそう

とことんまで落ち込むのもありだと、私は経験を通して思う。

人によりタイプが違うから、これは私のやり方でしかないけれど、大病と言われたら狼狽えるし、やっぱり怖いものだ。

眠ることはとにかく回復の一歩

しんどい時は、睡眠導入剤や抗不安薬を処方してもらうことも大切。

眠ると煮詰まった思考がいったんリセットされ、心が緩むので、心身を休めてあげるのはとても大切。

自分で自分の心を追い込まないよう、一度考えることを放棄する。

自分をねぎらってあげよう

頑張って告知の衝撃を受け止めた自分。偉いなぁ、疲れたよね、頑張ったね、って。

体の状態も気になりますが、心の状態にも目を向けてあげて、心の治療も忘れずに、主治医に相談してみてください。

逞しく成長した自分を褒めてあげよう

これは私が自分に言う言葉です。よく頑張ったね、と(笑)。

それくらい絶望の中にいたんです。死にたくなるほどの絶望と苦悩のなかに。受け入れ飲み込んだのです。

克服したわけではありませんよ、飲み込めただけ。それだって成長です。心の中に鎮座した死という恐怖を飼い慣らしているのですからね。

乗り越えられない試練は与えない?

ではなくて、乗り越える以外道がない、が私の本心です。

褒めましょう、積極的に甘やかしましょう♪

7】健康診断と体調の把握の大切さ

この恐怖は自分だけいい

家族や友人に同じ思いを味わって欲しくない

この苦痛を誰にも味わって欲しくない、私だけいい。みんな体を大切にしてほしいと本気で願ってる。

子供のためにも夫に健康でいていてほしい

41歳でがん告知を受けた身としては、夫にだって同等の「まさか」がやってくるのではという恐怖があります。

健康診断を疎かにしないでほしいな、と思っています。体の中身は外から見えないので、医療機関にお願いするのは大切なことです。

夫になにかあったら、私に何かあったら、と想像することは大切なこと。

がん患者でもがん以外の病気になる

がん拠点病院はがんの治療をする病院。だからがん以外にも体調を把握しておくことも忘れてはいけません。

みんな健康診断いこうね!

そう、健康診断行こうね活動を一人今日も行なっている。

きっとがんだって他の病だって

早期発見に越したことはないのだ。発見してもらうには医療機関でなくては無理だから。

歯医者さんだって定期的に検診しましょうね。歯の治療と並行してできない治療があるのです。

異変を感じたら医療機関へ

卵巣のう腫から希少がん発見となった身としては強くお勧めします。

家族のためにも、自分のためにも、心の健康も体の健康も、チェックしてあげてくださいね。

しなくていい苦労はしないに越したことはありませんから!

どうせ生まれたのなら、笑顔が多い日が嬉しいですもん( ´ ▽ ` )

by中皮腫患者mochi

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